こんな疑問や悩みを抱えている人におすすめの記事です
- 銀行員は毎日、3時になると帰れるの?
- 銀行の仕事って具体的に何をしているかイメージがわかない…
- 銀行員は激務と聞くけど、実際どれくらい忙しいの?
- 銀行員の残業時間や休日取得の実態を知りたい!
これらの疑問や不安を持っている方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。きっと、銀行員の仕事について新しい発見があるはずです。
それでは、銀行員の忙しさの実態に迫っていきましょう!
1. 【激務の実態】銀行員の1日のスケジュールから見える忙しさの本質
「銀行員は忙しい」とよく耳にしますが、具体的にどんな毎日を送っているのでしょうか?
銀行員の1日は、多くの人が想像している以上に忙しく、慌ただしいものです。朝早くから夜遅くまで、様々な業務をこなしています。ここでは、一般的な銀行員の1日のスケジュールを見ていきましょう。
1-1. 開店前の準備から始まる慌ただしい朝
※イメージ
多くの銀行員は、銀行の営業開始時間9時の1時間~30分前くらい前には出勤。
朝8時、銀行員のAさんは出勤します。店内で更衣室まで行き、着替えや私物の格納。その後、営業室に向かいます。まず、パソコンや電子機器の立ち上げ、前日の営業終了後に行われた現金の集計結果を確認し、金庫から必要な仕事道具を取り出して窓口に準備します。単純ですぐに終わりそうにも思えますが、金庫からの取り出しは10分程度かかります。毎朝、この準備するだけでも朝の大事な時間が奪われます。
次に、その日の予定や本部からの通達を確認し、手続きの漏れがないようにチェック。必要な書類や資料もあれば合わせて準備します。また、メールチェックも。
朝に整理整頓は行いません。前日の業務終わりに整理整頓しているからです。
このように、銀行員の1日は、お客様が来店する前から既に始まっています。
1-2. 休憩なしで続く顧客対応と事務作業で忙しい
開店と同時に、お客様が次々と来店されます。「預金、振込、両替」などの窓口業務に加え、「投資信託や保険などの金融商品のご相談、住宅ローンや融資の相談」など、お客様のニーズは多岐に渡ります。
比較すると「預金、振込、両替」のお客さんの方が、「投資信託や保険などの金融商品のご相談、住宅ローンや融資の相談」のお客さんより多い傾向。
営業開始時間の9時になると、銀行員たちは一斉に窓口に立ちます。ここからは、’’途切れることのない顧客対応の連続’’です!
銀行員は笑顔で丁寧に対応しながら、忙しい状況をスムーズにこなしていきます。
しかし、窓口業務だけが銀行員の仕事ではありません。顧客対応の合間を縫って、「様々な事務作業」も並行して行わなければなりません。例えば、「取引の記録、書類の作成、内部での情報共有」などです。
昼食時間も、交代で短時間で済ませることが多いです。ゆっくりとした休憩時間を取ることは難しく、休憩時間を丸々、休めないといったことも。
このように、銀行員の1日は、休む間もなく「顧客対応と事務作業」に追われる日々なのです。
(緊急対応も!) 臨機応変な行動力が求められる!
銀行では、予期せぬトラブルが発生することも少なくありません。例えば、お客様からの急な問い合わせやクレーム対応、ATMトラブルへの対応など、状況に応じて臨機応変に対応しなければなりません。
時には、残業や休日出勤が必要となるケースも。常に緊張感を持ちながら、冷静かつ迅速に対応することが求められます。
お客さんの手続きが増える=イレギュラーなことが起こる確率が上がる。→忙しさに拍車がかかる。
2. 【業務別】銀行員が忙しいのリアル『FIVE』
銀行員の仕事は、窓口業務だけではありません。お客様の資産運用をサポートする仕事、企業の成長を支える仕事など、銀行員の業務は多岐に渡ります。ここでは、業務別に見た銀行員が忙しいと感じるシーンを詳しく解説!
2-1. 窓口担当:笑顔の裏に隠された、途切れない来客対応のリアル
銀行の顔として、お客様を笑顔で迎える窓口業務。銀行員の仕事の中で最もお客さんの目に見える仕事。一見、華やかに見えるかもしれませんが、実際は、途切れることのない来客対応、正確な現金の取り扱い、スピーディーな事務処理など、肉体的にも精神的にもハード!。
お客様の中には、操作方法が分からず困っている方、手続きに時間がかかってイライラしている方など、様々な方がいらっしゃいます。どんな状況でも、笑顔を絶やさず、丁寧な言葉遣いで対応することが求められます。
加えて、窓口での対応中にも、「電話対応や他の業務」を並行して行うことがあります。このマルチタスクの能力も、銀行員には欠かせないスキル。
2-2. 融資担当:審査と書類作成の狭間で戦う銀行員の時間術
企業の成長を支える融資業務は、銀行の収益の柱となる重要な業務!
企業や個人の財務状況を分析し、返済能力を見極める審査業務、融資実行に必要な書類作成、企業やお得意様への訪問や融資交渉など、高レベルで長期間に渡る業務をこなしながら、厳しいノルマを達成しなければなりません。
融資先の将来を左右する責任重大な仕事であるとともに、膨大な量のデータや書類をい元にした審査資料の作成や複雑でイレギュラーな手続きなど、時間との戦いでもあります。限られた時間の中で、効率的に業務をこなし、ノルマを達成させる案件を見つけ出す類まれな能力が求められます。
2-3. 営業活動:ノルマ達成に向けた、終わりなき挑戦の日々
銀行は、預金や融資などの銀行の基本となる商品を販売することはもちろん。そのほかにも投資信託・保険などの金融商品を個人や法人に販売することで収益を上げています。幅広いお客様に提案する営業能力が求められます。期末の忙しい時や勢いに乗っている時には一日のアポ件数が5~6件とご飯を食べる時間もないくらいに忙しくなります。
担当顧客を訪問したり、電話でアポイントメントを取ったりしながら、新規顧客の開拓、成約にも積極的に取り組まなければなりません。忙しくなければ、目標達成できないとも言えます。
2-4. コンプライアンス対応
銀行は、お客様からお預かりした大切なお金や書類を扱っており、社会的責任も非常に大きいもの。そのため、法令遵守(コンプライアンス)が厳しく求められており、銀行員は、常に最新の法律や規則を学び、業務に活かさなければなりません。
近年、マネーロンダリングやテロ資金供与への対策など、金融機関に対する規制はますます厳格化しています。膨大な量の書類作成やチェック業務、顧客への説明など、コンプライアンス対応に追われる時間も増えています。
書類のチェックや手続き違反の内容によっては行内の処罰だけでは収まらない可能性も。銀行員が忙しい理由のひとつは「コンプライアンス対応」にあります。
2-5. 内部事務
銀行の業務は、お客様と接する窓口業務だけでなく、裏方で支える事務処理も重要な役割を担っています。預金や融資、為替などの取引データの入力、書類作成、チェック業務、システム処理など、その量は膨大。
正確に処理を行わなければ、お客様に迷惑をかけてしまうだけでなく、銀行全体の信用問題にも繋がりかねません。間違いを起こさないように、銀行員は手続きを確認しながら、仕事をひとつひとつ完結しています。
3. 【年間スケジュール】銀行員の繁忙期
銀行の業務量は、年間を通して一定ではありません。3月や9月などの決算期には、企業や個人からの融資の実行。金融商品のクロージングなど、業務量が大幅に増加します。
逆に、年度初めには、人事異動や新年度の方向性の検討など、少し忙しさは緩和。
「銀行員忙しい時期」に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
3-1. 3月・9月は戦場!決算期特有の忙しさとは?
【3月と9月】
は、融資の駆け込み需要への対応。企業や個人で決算期に向けて融資の実行が集中するため、銀行員は、融資の申し込みに対して迅速かつ間違いなく対応する必要があります。
特に、複数の企業や個人の決算内容を短期間でチェックし、融資の可否を判断しなければなりません。短期間で融資を行わないといけない案件に関しては、残業や休日出勤も当たり前となり、体力と精神力の両方が試される時期と言えます。
3-2. その他のイベントも盛りだくさん!銀行員の1年を徹底解説!
【4月】
決算期以外にも、銀行員は様々なイベントに追われます。例えば、4月は新入行員の入社式や研修、支店や本部では、配属された新人を迎える歓迎会が催されます。特段、忙しくなることないですが、窓口は混み合います。
【関連記事】
銀行の転勤が多い時期と『異動は何年に一度?』をわかりやすく説明した記事も作成しました。
【5月】
ゴールデンウィーク中の窓口やATMは異常に混みます。普段、銀行に来れないお客さんが店内に溢れかえります。営業担当者も普段は会えないお客さんとのアポなどで忙しい時期に当たります。法人の営業担当者は企業が休みのため、忙しくありません。
【6月】
期も半分が終わるころになると、支店ごとの成績が良い悪いが明確になってきます。成績が良い支店はより実績を求めて忙しく。成績が悪い支店は、これ以上に悪くならないように、ほどよく忙しくなります。
【8月】
お盆の時期は窓口が大変混みあいます。窓口担当者は疲労困ぱいになる時期。
営業担当者はやや忙しい。法人営業は企業が休みのため、忙しくない磁気。
【10月】
4月と同様に、新しい期のため、あまり忙しくありません。異動になった場合には新居探しや、引継ぎなどで忙しくなることも。
【参考記事】
銀行員の異動 ~頻度や異動の『イイ・ワルイ』~
【12月】
年末は何と言っても「銀行のカレンダー配り」。支店は年始に向けての両替や普段、来店できない人で大混雑。銀行員も大忙し。
ただ、法人担当者は企業が休みのため、年末は早々と仕事納め。これは法人担当の特権。
投資関係も海外の市場がクリスマスとともに閉まるため、あまり活発にならず。
個人営業は普段、会えないようなビック先にアプローチして、自分でスケジュールを忙しくさせる時期でもあります。
【関連記事】
銀行員の忙しい時期についての解説はこちら。
4. 銀行員が忙しい「5つ」の理由
銀行員が忙しい理由は、数多くの業務内容や季節による影響だけではありません。銀行員が忙しいと言われる5つの根本的な理由について解説していきます。
4-1. 理由1:顧客第一主義!手厚いサービスは、残業を生むジレンマ?
銀行は、お客様から預かった大切なお金を預かり、ライフプランにアドバイスをする仕事。そのため、「顧客第一主義」を掲げ、お客様に安心安全なサービスを提供することに力を入れています。
しかし、手厚いサービスを提供しようとすればするほど、どうしても業務量が増加し、残業時間が長くなってしまうジレンマが発生します。
4-2. 理由2:厳しいコンプライアンス!
銀行は、社会的責任の大きい金融機関として、法令遵守(コンプライアンス)を厳守することが求められます。そのため、銀行員は、常に最新の法律や規則を学び、業務に活かさなければなりません。
また、金融庁による検査や監査も定期的に行われており、常に緊張感を持ちながら業務に絶賛取り組み中!
4-3. 理由3:常に変化する金融業界!新しい知識・情報の習得は必須条件
金融業界は、テクノロジーの進化やグローバル化の影響を受け、常に変化し続けています。銀行員は、新しい金融商品やサービス、最新の金融情勢など、常に新しい知識や情報をブラッシュアップしなければなりません。
そのため、日々の業務に加えて、資格取得の勉強や研修への参加など、自己啓発にも積極的に取り組む必要があります。
4-4. 理由4:デジタル化の波!システム対応に追われる日々
近年、銀行業界では、フィンテックと呼ばれる金融とITを融合させたサービスが急速に普及中。銀行員は、新しいシステムの導入や操作方法の習得に向け、対応に追われています。
また、インターネットバンキングやスマートフォンアプリの普及に伴い、お客様からの問い合わせも増加傾向。
4-5. 理由5:高齢者対応
日本社会の高齢化が進むにつれて、銀行員が面談するお客さんの中にも高齢者が増えています。銀行員は、高齢のお客様にも分かりやすく丁寧に説明するコミュニケーション求められます。時には「大きな声でゆっくりと話す」ことも必要に。
また、手続きの一環として、繰り返しの説明や理解度の確認をする必要があるため、面談時間の増加。
他の仕事の時間を奪う結果に。ただ、必要な手続きのため、省略はできません。
5. 【ホント?ウソ?】銀行員の忙しさにまつわる5つの噂を徹底検証!
銀行員の仕事については、様々な噂が飛び交っています。ここでは、銀行員の忙しさにまつわる5つの噂について、その真偽を徹底検証していきます。
5-1. 「休憩時間なし」は本当?意外な真実を暴露!
銀行員の仕事は、朝から晩まで休む暇もないというイメージを持つ人もいるかもしれません。
実際には、労働基準法で定められた休憩時間(6時間以上の勤務で45分以上、8時間以上の勤務で1時間以上)は、必ず取得しなければなりません。
ただし、お客様対応などで休憩時間がずれてしまったりすることはやむなし。
(休日は取れる?) 有給休暇の取得状況を調査!
銀行員は、カレンダー通りの休みが取れないというイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、近年では、ワークライフバランスの重要性が高まっており、銀行でも有給休暇の取得を推奨する動きが広がっています。
もちろん、部署や時期によっては、休暇が取りにくい場合もありますが、基本的には、自分の希望する日に休暇を取得できます。
【関連記事】
6. 【残業時間の実態】銀行員の長い勤務時間をどう乗り切る?
銀行員は、残業が多いというイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?実際、銀行は、他の業界と比較して、残業時間が長い傾向にあります。
(新人もベテランも!) 銀行員の残業事情とその本音を語る
新入社員の場合、最初のうちは、業務に慣れることに精一杯で、残業時間が長くなってしまう傾向にあります。また、ベテラン社員の場合、責任ある立場を任されることが多く、部下の指導や育成、顧客対応などで、残業時間が長くなってしまう傾向にあります。
しかし、近年では、働き方改革の推進や業務効率化の取り組みによって、残業時間を削減する動きも広がっています。
ベテラン銀行員の立場
「経験を積むと、仕事の段取りが良くなり、効率的に業務をこなせるようになります。ただ、出世して管理職になると新たな責任も増えます」
7. 【人員削減の影響】一人あたりの業務量増加の現実
近年、銀行業界では、低金利の長期化やフィンテック企業との競争などから、経営効率化が急務となっています。そのため、多くの銀行が、店舗の統廃合や人員削減などの経営のスリム化を進めています。
7-1. 店舗統廃合で広がる担当エリア
店舗が減ることで、一人の銀行員が「担当するエリアが拡大」。つまり、より多くのお客様を担当することになります。これは、移動時間の増加や業務量の増加につながっています。
営業担当銀行員「以前は徒歩圏内だった担当エリアが、車で30分以上かかる先も担当になりました。お客様へ訪問するための移動時間が増え、その分、支店での事務作業の時間が圧迫されています」という声も。
7-2. 人員が「ただ減るだけ」問題
人員削減の影響で、今までは「定員が10人であった部署が定員が9人になる」なんてことも。ただ単に仕事量がひとりひとりに増える結果となります。支店ごとのコストや収益、経営方針をもとに本部が決めています。そのため、会社にとってはより効率的な経営ができると言えるでしょう。
ただし、現場の人間にとっては業務量の増加に繋がります。
8. 【効率化への挑戦】銀行員の忙しさを軽減する最新の取り組み
銀行業界では、行員の負担を軽減し、働きがいのある職場環境を実現するために、様々な取り組みが進められています。ここでは、銀行員の忙しさを軽減するための最新の取り組みを2つご紹介します。
フレックスタイム制度で変わる働き方
働き方改革の一環として、多くの銀行がフレックスタイム制度を導入。フレックスタイム制により、銀行員は自分の生活スタイルに合わせて勤務時間を調整できるようになりました。
例えば、育休明けの子育て中の銀行員は学校行事や保育園への送り迎えに合わせた勤務時間にするなど。
「フレックスタイム制度の導入で、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなりました。仕事とプライベートを両立できるため、仕事復帰が早まりました」という声も。
銀行業界も働き方の改革に積極的に取り組んでいます。しかし、まだ課題は残されています。最後に、これらの取り組みを踏まえた上で、銀行員の仕事の魅力について考えてみましょう。
9. 【まとめ】銀行員は忙しい!でも、それ以上の魅力がある仕事!
この記事では、銀行員の忙しさを中心に仕事内容や銀行業界の取り組みなどを解説ました。
銀行員の仕事は忙しく、時に大変です。しかし、忙しさの中にこそ、この仕事の魅力があるのです。
お客様の人生の重要な場面に寄り添い、適切なアドバイスができること。地域経済の発展に貢献できること。日々変化する金融の最前線で働けること。これらは、銀行員ならではのやりがいです。